サウナ部のつくり方

昨今、注目を浴びている企業サウナ部。健康改善やコミュニケーション活発化など、その効果を期待してサウナ部を設立する企業が多い。だが、そもそもサウナ部とはどうやって創ったらいいのか。 そこで、世界的大企業であるEY Japan株式会社の「サウナ&スパ部」創部に携わった高須邦臣氏に、サウナ部の創り方について伺った。

EY Japan株式会社の「サウナ&スパ部」とは

まず、本題に入る前に、 EY Japan株式会社の「サウナ&スパ部」 の紹介をしよう。 会計監査やコンサルティングなどで知られる世界的大企業のEY。その「サウナ&スパ部」は、男性37名、女性15名(2019年4月15日現在)で構成される。 2015年に創部され、今年で4年目。活動は主に月一の合同サウナセッションと懇親会。あとは都合に合わせて、サウナに行きたい部員どうし自由に行くというスタイル。
高須邦臣氏は、この「サウナ&スパ部」の部長で、部の立ち上げから携わった。 なお、企業にとっての創部は、主に「非公認」か「公認」かに分かれる。「非公認」は、いわゆるサークル活動のようなものなので、とくに創部の申請など必要ない。同じ趣味を持つメンバーが集まり、自由に活動すればOKだ。 「公認」となると、企業が「この部は会社公認の部ですよ」と承認したことになり、活動費がおりたり、社内でおおやけに部員の勧誘活動ができたりする。 本記事におけるサウナ部とは、企業「公認」のサウナ部のことを指す。

最初に「部員、目的、活動計画、予算」を固めておく

- サウナーけた ここで本題。まずは、創部の手順を教えていただけますか?

- 高須氏 「まず事前に、メンバーを集める必要があります。当社の場合は最低5人以上は必要でした。自分の場合は、まずは同じ趣味を持っている人に声をかけました。ただ、出来れば同じ部署などに偏らない方がいいです。内輪感が出てしまいますからね」

たしかに。創部もなにも、メンバーがいないことには始まらないですね。それ以外に行っておくことはありますか?

- 高須氏 「部活動の、「目的」「活動計画」「予算」をある程度決めておきます。創部の申請をするときに、必ず聞かれることなので、これは事前に固めておくと便利です」

なるほど。 サウナ部を創る際に、まず最初にやることは、「メンバーを事前に集め、目的、活動計画、予算を固める」ことですね。

サウナ部ゆえの創部のハードル

- 高須氏 「計画が固まると、今度は創部の申請を行います。部の申請の仕方は企業によって様々だと思うので、お勤めの企業の手順に則ったかたちで申請をするといいでしょう」

申請をする時に気をつけておくべきことなどはありますか?

- 高須氏 「申請を承認する相手にサウナのイメージがないことを意識することですね。実は最初の申請は却下されました。理由は、「サウナ部は技能の向上が認められない」からとのことです」

たしかに……。サウナに上手いも下手もないですからね。

- 高須氏 「サウナに普段から行っていない人は、サウナになぜ行くのか、行ってどうなるのか、わざわざ複数人で行く必要があるのか、諸々のイメージが湧きません。まずはそのことを創部する部長自身、認識する必要があります。他のスポーツ系や文化系の部と決定的に違うことは、イメージが湧くか湧かないか、といったところですね」

客観的事実と科学的メリット

では、そのような状況で、どのようにして創部を認めてもらったのですか?

- 高須氏 「客観的事実と科学的メリットを明示しました。客観的事実というのは、これだけサウナが盛り上がっている、サウナ施設は都内にこれだけある、サウナ・スパ健康アドバイザーや熱波師検定などがあり、こういう経営者やビジネスパーソンがサウナに通っている、など。サウナに関わるあらゆる事実です。科学的メリットというのは、サウナが身体にいい理由、血流がよくなって体調が良くなることや、精神面、仕事面への効果などですね。ポイントは、あくまで客観的であることです」

なるほど。理詰めでいったわけですね。

- 高須氏 「はい。想いや情熱ももちろん大切ですが、サウナへのイメージが湧かない方達に魅力を伝えるには、客観的、論理的な切り口が効果的ですね」

サウナ部員の増やし方

サウナ&スパ部が設立できてからは、どのようにして部員を増やしていったのですか?

- 高須氏 「まずは、社内の制度やイベントをよく理解し、活用することです。部員募集の広報活動など、会社によっては充実している企業は多々ありますが、使いこなせていない部が多いのではと思います。これをなるべく利用します」

たしかに。掲示板、社内報、メルマガ、企業によっては社内メディアは多々ありますもんね。ほかに気をつけたことはありますか?

- 高須氏 「そうですね、なるべくサウナについて語りすぎないことです。サウナと水風呂が良い、というよりかは、スッキリするよ、ストレス発散になるよ、美容に良いよ、その後のビールがうまいよ、など。サウナに行く付帯の楽しさの方が、イメージが湧きやすいですからね。あまりサウナに寄りすぎないようにするために、部の名前も「サウナ&スパ部」にしました」

なるほど。あまりサウナを語りすぎてしまうと、ちょっとマニアックに思われてしまいますもんね。

- 高須氏 「そしてもっとも重要なのは施設選びです。都内ですと、ラクーア、両国湯屋江戸遊、テルマー湯など、 広くて綺麗なところをよく使います。初心者が来ても馴染みやすい施設を活動場所に選ぶのはとても大切 です」

創部のメリットは、コミュニケーションの活発化とブランディング

そのような活動の甲斐あって、今や50名を超える大所帯となりましたが、サウナ&スパ部を創って良かったことはありますか?

- 高須氏 「社内のコミュニケーションが驚くほど活発になりましたね。サウナ&スパ部はどの部署の人も入部できるので、部署を超えたコミュニケーションが生まれるんですね」

会社が大きくなればなるほど、コミュニケーションにセクショナリズムが生まれますからね。。

- 高須氏 「そうなんです。サウナはスポーツ系の部活と違って、活動をするのに、特定の人数を集める必要がない、場所を準備する必要がない、技術レベルに個人差がない、とてもやりやすくハードルが低いんですよ。ゆえに 誰でも同じレベルで楽しめる、なのでコミュニケーションの壁を壊しやすい んですよね」

上手い下手がないのはありがたいですね。そのほかに良かったことはありますか?

- 高須氏 「企業のブランディングにつながりました。採用活動の際に、サウナ&スパ部がある、というのは好印象になるんですよ。 サウナ好きに好印象になるのはもちろん、そうでない人にとっても、そういう部活動が認められるような柔軟性のある会社なんだ、という印象を与えられる んですよね」

サウナ部の作り方ポイント

  • ① メンバーを事前に集め、目的や活動計画をたてておく
  • ② 部の申請を出す時に、客観的事実と科学的メリットをまとめておく
  • ③ ハードルを下げたゆるい運用で部員を増やす

この3つを意識すると、サウナ部を創ることも難しくなさそうだ。 最後に、サウナ部をつくろうか悩んでいる人に、高須氏よりメッセージをいただいた。

- 高須氏 「心身ともに疲れている人は社内にたくさんいると思います。その人たちの拠り所となるようなプラットフォームになれたらいいですね。あなたの”ととのい”を、是非みんなの”ととのい”として広めていってください!」

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