本当にあったサウナ施設での事故事例

サウナが注目を浴びている今、多くの人がサウナを楽しんでくれているが、それと同時に、様々な施設で事故も頻発しているよう。楽しいサウナで悲しい事故を起こさない為にも、サウナタイムは複数の施設の責任者の方に、実際に起こった事故をヒアリングし、記事としてまとめてみた。

深夜の宿泊は要注意?

施設で事故が特に多いのは、深夜の宿泊客。深夜に予約なしで宿泊するお客さんは、お酒を飲んで終電を逃してしまい、やむなしに宿泊先を探して来館するケースが多い。
寝る前に軽くひとっ風呂浴びようと湯船に浸かったりサウナに入ったりすると、血流がよくなることによってお酒が強くまわってしまい、そのまま眠ってしまうのだ。
湯船で眠ってしまうと、溺れているのに意識が戻らず、そのまま大事故になりかねない。

事故にならないために!

お酒を飲んだ状態で宿泊する場合は、夜の入浴は諦めて、朝のサウナや朝風呂を楽しむようにしよう!

セルフロウリュは用法用量を守って

セルフロウリュができる施設が増えてきた。だが、セルフロウリュには最低限の知識と技術が必要。
セルフロウリュでよく起こる事故は、ストーブの手前から奥に向けてセルフロウリュをし、手前であがった蒸気が手首にあたって火傷してしまうケースだ。
さらに、火傷によって水が入っている柄杓を落としてしまい、大量の蒸気があがってサウナ室が激アツ状態に。そうなるとストーブも壊しかねない。

事故にならないために!

セルフロウリュは、一杯ずつゆっくりと奥から手前にむかってかけていこう。周りの人への配慮も忘れずに。

サウナ室で寝転がることの代償

サウナ室で寝転がることはマナー上よくないことだが(寝転がれる専用のスペースがある場合をのぞいて)、施設の方に聞くと、マナー以上にサウナ室で寝転がって欲しくない理由があった。それは、「眠ってしまうこと」だ。
サウナ室で眠ってしまうと、気づかないうちに長時間サウナ浴をすることになるので、強烈な脱水症状になる。たとえ目が覚めたとしても、脱水のせいで体が動かない、声さえ出ない状態になっており、そのまま誰かに気づいてもらうまでひたすら苦しみ続けることになる。お酒を飲んでいるときはもちろん、極度に疲れているときも、サウナで寝転がったり長居してしまうと、サウナ室内睡眠に繋がりとても危険だ。

事故にならないために!

基本サウナでは寝転がらない。また、極度に疲れている時などは、座ったまま眠ってしまう場合もあるので、8分目くらいであがるようにしよう。

浴室の転倒は大怪我に繋がる

サウナや水風呂に長時間入ったすぐ後に、浴室を歩くとのぼせて足元がふらついてしまうときがある。そのまま歩き続けると、床の滑りやすさも相まって、その場で転倒するおそれがある。檜風呂や畳敷きなどを除けば、浴室の床や湯船の縁はだいたい硬い素材でできているので、頭や体を強打すると大事故になるので注意が必要だ。
施設によっては床に滑り止めなどを貼ってくれているところもあるが、足元のふらつきは滑り止めではカバーができない。

事故にならないために!

一瞬でも足元のふらつきや目が回る感覚を覚えたら、その場にすぐ座り込んでしまおう。しばらくするとふらつきなどは治るので、とにかくその場ですぐに座り込んでしまうのがポイント。

湯船の水圧は驚くほどの力

サウナ、水風呂、外気浴、の後、最後のしめに湯船に浸かる方達も多いと思うが、ここでも注意が必要。
湯船に使った際の水圧はかなり強く、体の表面積にもよるが肩まで浸かっておおよそ1000kgほどの水圧がかかる。
水風呂や外気浴などで冷えた体に湯船はとても気持ちいい。故に長時間入り過ぎてしまい、体力もかなり奪われた上で水圧がかかると、湯船から上がれなくなってしまう。 はたから見ると、気持ちよく湯船に浸かってそうにも見えるので、周りに気づかれにくいというのも難点だ。

事故にならないために!

湯船も長居はせず、少し物足りないな、くらいの感覚であがってしまおう。湯船で動けなくなってしまったら、周りの人に助けを求める勇気も必要。

お客さんを助けるのはお客さん

今回、数名の施設の責任者の方達から話を聞くことができたが、このような事故を起こさないためにも、普段から「浴室内の見回りを頻繁にする」「レストランで泥酔している人はいないか確認する」など、とてつもない努力をしてくれている。だが、それでも事故が起きたとき、どうやって事故を発見し、お客さまをどのように助けているのか。責任者の方に伺うと、なんと「他のお客さんが助けてくれる」とのこと。

ベテランサウナーのみなさま。ぜひ、湯船やサウナ室で眠ってるお客さんや、気分が悪そうにしているお客さんなど見かけたら迷わず声をかけてほしい。その勇敢な行為が、事故を防ぎ、誰かを助けることになるかもしれない。

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