トップサウナーインタビュー6 TTNE PRO SAUNNER ととのえ親方サウナ師匠

トップサウナーインタビュー第6回目は、Tシャツを中心に、タオル、ベビー服、サウナハットまで、洗練されたデザインとこだわりの素材でつくるサウナ専門ブランド「TTNE PRO SAUNNER」を立ち上げた、ととのえ親方こと松尾大氏(写真右)とサウナ師匠こと秋山大輔氏(写真左)の二人。ブランド立ち上げの経緯からこだわりや想いまで伺った。

「二人の出会いは北海道。その次は、フィンランドで現地集合でしたね」

今日はよろしくお願いします

- 松尾大氏(以下 親方) 「よろしくお願いします」

- 秋山大輔氏(以下 師匠) 「よろしくお願いします」

スポーツジムを経営している親方、イベントプロデュースを行なっている師匠、まったく違う経歴、事業をされてらっしゃる2人の、最初の出会いから教えていただいていいですか。

- 師匠 「ぼくと親方の共通の友人がいたんです。ある時、彼と一緒に北海道に行くことになったんですが、サウナの後に、”だるま”っていうジンギスカン屋に行ったんです、そこで初めて親方とあったんですよ」

- 親方 「師匠はすでに札幌のニコーリフレというサウナでととのった後にジンギスカン食いに来たんですが、ぼくはまだだったんで、ジンギスカン後にサウナ行こうと誘って、JRタワーホテルのサウナに行きました。サウナ→めし→サウナの流れでしたねw」

お二人のことなのですぐに意気投合したんでしょうね。

- 親方 「そうですね。マニアックなサウナの話ばっかりしてました。その後、もう一度再会したのはその1年後。フィンランドで現地集合でしたね」

え!次がフィンランド!?展開早すぎないですか!?

- 師匠 「そこから2人で5カ国ほど回りましたね。フィンランド、エストニア、デンマーク、クリスチャニア、スウェーデン。googleでサウナの場所を検索していたら、気づいたら国境超えてた、ってのもありましたね。あれ、なんか通貨が違うぞ?ってそこで国境超えてたことに初めて気づくみたいな」

それはすごいですね…。やっぱり国によってサウナの文化や構造って違ったりするんですか?

- 師匠 「クリスチャニアはすごかったね。大麻が合法とされている地区で、そもそもルールのようなものが必要最低限しかない。そこのサウナはすごかった。扉もなければロッカーもない、服も財布も入り口前のフックにかけるだけ」

- 親方 「受付のおばちゃんとおじさんも2人で大麻吸ってたしね。その横で普通に子ども達が遊んでしたし」

- 師匠 「スウェーデンの海の上のサウナもすごかった。海の上にサウナがあるんです。一応サウナ室は、男、女、混浴、と3つに分かれていて、混浴は水着着用なんですが、みんなサウナ室出ると裸ですぐ海に飛び込むんですよね」

- 親方 「そうそう。海に飛び込んで少し泳いだ先に浮島があって、そこでみんなととのってるんですよね。まだまだ世の中にはいろんなサウナがあるな、って思いました。師匠と各国のサウナを巡ったのはなかなかの経験でしたよ」

「二人でサウナ界のTHE NORTH FACEとpatagoniaになろうと誓い合いました」

1回しか会ったことないのに海外でサウナ巡りをする。なかなかの行動力だと思うのですが、TTNEブランドの立ち上げにはどういういきさつがあったんですか?

- 師匠 「親方とサウナ旅をしている間は、基本自転車で移動しているんですね。そのときに親方が、「saunnerって書いてあるTシャツが欲しいんだよねぇ」って言ったんですよ。そしてすぐにぼくがデザイナーに連絡して。帰国した時にはもうロゴができてましたw」

- 親方 「旅の途中でデザインチェックとかしてたよね」

そんな感じで出来たんですか!?まさに サウナで生まれたブランド ですね。

- 師匠 「旅の最後に、フィンランドの大聖堂の大階段の前で、二人でサウナ界のTHE NORTH FACEとpatagoniaになろうと誓い合いました」

- 親方 「この2つのブランドができたきっかけも、メキシコかスイスかの大きな山を、友人であるNORTH FACEのオーナーとpatagoniaのオーナーが登った時に、山に対してできることはなんだろうと二人で話して出来たブランドなんですよ。最初は登山のグッズを扱うブランドだったんですが、それが今はアウトドア全般のブランドになったんですよね」

あのトップブランドにそんなエピソードがあったんですね…

- 親方 「今から2年くらい前って、サウナのブランドってなかったんですよ。よく考えたら、サーファーにはサーファーのブランドがあり、スケーターにはスケーターのブランドがあるのに、なんでサウナーにはサウナーのブランドがないんだろうって。ないんだったら自分たちで作ろうって思ったんですよね。おれたちってサウナに貰ってばかりだから、なにか恩返しがしたいって。だったら、まずサウナとファッションを結び付けようって。そして師匠が、TOKYO GIRLS COLLECTIONのプロデューサーをやっていたから、ガールズマーケットが得意なんですよ。だから女性にも好んで着てもらえるデザインがいいな、と」

- 師匠 「サウナってなんとなくおじさんのもの、ってイメージが日本にはありますが、北欧行った時、それこそ小さい子どもからおばあちゃんまでサウナを楽しんでいて、また若いカップルがサウナにデートに来たりもしてたんですよ。なんかサウナってみんなのもの、っていう感じがあって。それをもっと日本でも広めていきたいと思っているんですよね。なので、サウナとストリートファッションを掛け合わせてみたんです。そして、女性が好んで着てくれるデザインにこだわりました。ちなみにロンパースもあります。もう赤ちゃんのときから英才教育ですよw。うちの子どもも着てますが保育園もそれ着て行ってます。もう今から「シャウナ〜、シャウナ〜」って言ってますよ」

可愛いですねぇ。うちの子にも着せたいです。

「ぼくは自律神経を2回くらい壊したことがあったんですよね。そのときサウナに救われたんです。だからぼくたちなりの恩返しがしたい」

TTNEブランドのこだわりを教えていただけますか?

- 師匠 「まず、サイジングがものすごく細かくあります。ロンパースは90,110,130,大人もSからXXLまであります。どんな人がTTNEブランドを着ても着やすいようにサイズは豊富に揃えました。サウナはみんなのものですからね」

- 親方 「本来、ファッションブランドは1サイズから展開していくのがいいとされているんですよ。在庫を抱えなくていいですからね。ですが、サウナって誰にでも寛容じゃないですか。だからどの年代、どの性別、どのサイズでも全て対応できるようにしたんです」

それはすごいですね。。うちは下の子が2歳、上の子が7歳、嫁は小柄で、ぼくは背が高い。全員このブランドが着れますね。

- 師匠 「それから、シャツの首元にあるタグですが、これはプリントにしました。サウナ出てすぐシャツを着たとき、タグがあるとちょっと首元がかゆくなるじゃないですか。すこしでも着心地をよくするために、タグではなくプリントにしたんです」

- 親方 「あと、プリントタグのところをよく見てください。MADE IN SAUNAになってますw サウナで生まれたブランドなので、MADE IN SAUNA。それから注意書きに、「刺青と泥酔の方も購入いただけます」と書いてます。こういうの、サウナーなら笑ってくれるかな、って」

ほんとだ!細かいことだけどこういうのはおもしろい!

- 師匠 「そして、これはとても大切なことなんですが、売り上げの10%を福祉施設に寄付しています。たとえば5000円のTシャツが売れれば、500円寄付になり、1回銭湯に行けます。そうやって、ぼくたちの事業が少しでもサウナへの恩返しになればな、と思っています」

- 親方 「こないだの8月に、福祉施設の方達60人をバスに乗せて、テントサウナをしてきたんですよ。みんなでアウトドアサウナをやって、海に飛び込んで。みんなすごく喜んでくれたんです。サウナが初めての人がほとんどだったんですが、とても気持ち良さそうで…。いいきかっけを与えることができたのであれば、すごく嬉しいと思ってます」

- 師匠 「サウナは心に与える効果が大きいですからね。ぼくもイベントプロデュースをしているとき、徹夜続きになるので、自律神経を2回くらい壊したことがあったんですよね。そのときサウナに救われたんです。だからぼくたちなりの恩返しがしたい」

「サウナ愛に溢れすぎている。そういう施設を知ってもらう機会、増やしていく機会をつくっていければと思っています」

最後に、これからの展望を聞かせてていただけますか。

- 親方 「世界各国のサウナと、日本のサウナって、ちょっと違うところがあるんですよね…。もちろん日本のサウナも素敵ですが、海外のサウナはもっと湿度があったり、静かで居心地が良かったり。そういうものを広めていきたいな、と思っています。なのでぼくは ニューウイング のボナサームサウナとかものすごく感動したんですよ。あの休憩スペースの風とか、もう最高ですよね。サウナ愛に溢れすぎている。そういう施設を知ってもらう機会、増やしていく機会をつくっていければと思っています」

- 師匠 「ぼくは、女性がもっとサウナに触れる機会を増やしていきたいと思っています。こないだ ニューウイングで行った「女子開放デー」 とかまさにそう。もう嬉しくて拡散しましたよ。男女で一緒に入れるサウナ、こういうのを増やすきっかけをつくっていきたい。世界中に、楽しいサウナやイベントってたくさんあるんですよね。たとえばフィンランドは観覧車の中でサウナが楽しめたりするんです。しかもそこでセルフロウリュまでできちゃう。まぁ、せっかく景色が良くても、セルフロウリュすると一気に窓が曇ってなにも見えなくなってしまうんですがw 以前下北沢でサウナとコロナビールのコラボイベントを行ったんですが、90名の定員に2400人の応募があったんですよ。これはサウナだけじゃなく、サウナの後のビール、サウナめし、そういう時間を総合的に楽しみたいというニーズがあったから、反響がすごかったんだと思います。たとえサウナに興味がなくても、イベントが楽しそうだからサウナに行ってみる。そういうきっかけをもっともっと増やして、多くの人にサウナを好きになってほしいですね」

TTNE PRO SAUNNER オフィシャルサイト: https://www.ttne.co/

サウナのサブスクリプションサイト「サウナタイムパス」