マグ万平 氏 トップサウナーインタビュー3 熱波に笑顔とエンターテイメントを。

サウナ界を牽引する有名サウナーの方々に、サウナへの熱い想いをインタビューする「トップサウナーインタビュー」 第3回目は、プロダクション人力舎所属のお笑い芸人「地球」として、また笹塚 マルシンスパ の熱波師として活躍するマグ万平氏。インタビューはマグ万平氏らしく明るく楽しいものだった。

お笑いライブでスベった時ほどととのうんです。今まではライブでスベると落ち込んでたんですが、今となっては「やった!今日のサウナはととのいそう!」と。

今日はどうぞよろしくお願いします。(サウナーけた)
どうぞよろしくお願いします。(マグ万平氏)

- お笑い芸人「地球」として、そして笹塚 マルシンスパ の熱波師として、二つの顔をお持ちですが、結構大変じゃないですか?

今は芸人としてまだまだなので、仕事をしながら生計をたてるために働く必要があるんですよ。その働く場所がサウナであっただけで、大変という感じはしないですね。

- 他の仕事と違って、サウナで熱波師として働くというのは体力的に大変だと思うんですけど、どうですか?熱波のすぐ後仕事とか…

確かにそれは大変ですね。ただ、ライブ終わりにコンビニの深夜のバイトを10時間ほどやっている芸人仲間がいるんですが、同じ10時間働くのも、大好きなサウナで働くと自ずと疲れとかたまらないんですよね。どんだけキツくても好きなことなので。

- なぜサウナで働こうと思ったのですか?

もともとサウナというよりお風呂が好きだったんですよ。お風呂好きからサウナにどっぷりハマってしまったんですが、サウナに行くとお金がなくなるんですよね…。そこで、サウナに行くためにバイトをしたいと思ったんですが、バイトで働いている時間すらサウナに入りたい、そう思ってたら、サウナで働けばいいじゃん、と気づいたんですね。そこから求人を探しました。

- いくつかあるサウナ施設から、マルシンを選んだ理由はなんだったんですか?

マルシン 以外にもいろんなサウナの求人があったんですが、 マルシン の求人票の文末にこう書いてあったんですよ。『従業員はサウナ無料です』3秒後に電話かけてましたw。

- 熱波師であることがお笑い芸人の仕事にプラスになることってありますか?

お笑いライブでスベった時ほどサウナ室でととのうんですw。今までは、ライブでスベるとそのまま家に帰ってゆっくり落ち込んでたんですが、今となっては、「やった!今日のサウナととのいそう!」と思うようになったんです。めちゃめちゃポジティブですよ。

マルシン の、あの独特のサウナ室の構造を最大限活かせるロウリュを追求していくと、今のようなスタイルになったんです

- 万平さんのロウリュって、独特のフォームとタオルの振り方ですよね。

マルシン のサウナ室って独特の構造をしているんですよ。天井が低くて小さめのサウナ室に、あれだけ大きなサウナストーブがあるので、思いっきりタオルを振っちゃうと火傷しそうになるんですよね。
なので、やさしい感じの風をゆっくりと送れるようなタオルの振り方を工夫しています。サウナ室の大きさと広さによって、タオルの振り方って全然違うんです。たぶんぼくの振り方だと、スカイスパのような広いサウナ室では全然気持ちよくないと思うんですよ。なのでぼくの振り方は、この マルシン だから生きるやり方なのかな、と。

- なるほど…。なにか万平さんならではの技とかあるんですか?

ぼくは熱波をストーリーとして考えています。3セット目で完結するようなロウリュサービス。1セット目はものすごく物足りない感覚、そよ風のような熱波を送り、2セット目、3セット目で徐々に強くしていく、そうすることによって3セットでしっかり仕上がるように考えてます。だいたいのロウリュは一発一発完結型だと思うんですよね。ただ、 マルシン のあの独特のサウナ室の構造を最大限活かせるロウリュを追求していくと、今のようなスタイルになったんです。

- サウナ室の特徴を最大限生かしたロウリュ。素晴らしいですね。以前、 マルシン でレディースデイがあった時、万平さんのロウリュがものすごく評判だったのを覚えています。

マルシンは男性専用施設ですが、その日は女性に一日解放したんですよ。一度だけ、女性の皆さんに承諾を得てロウリュをやらさせていただきました。その時、初めてマルシンのやさしいロウリュを受けてくれたお客さんが、「万平さんのロウリュは風がエロい」と言ってくれたんですw

- 風がエロい。名言ですね。

アウフグースの世界大会にいつか出て、優勝したいって思ってます

- 熱波師としての今後の目標などありますか?

ぼくの知り合いに、世界中のサウナを旅している人がいるんですが、ドイツの施設をその人が回った時に、アウフグースの感想を聞いてみたら、「めちゃくちゃ面白かった」って言ってたんです。ドイツのアウフグースって、静かなロウリュというよりエンターテイメント性が高いみたいなんですよね。しかもドイツの熱波師は、アウフグース前の口上の段階で2、3発笑いとってるんですよ。すごいですよね、ツカミのボケまで口上でできちゃうんだもん。そして、ドイツにはアウフグース世界大会があるようなんですが、それに出てみたいんですよ。

- そんなすごい世界大会があるんですね!世界大会って、どうやって勝敗決めるんでしょうね…

「風の強さ」とか、「エンターテイメント」とか、いろんな部門があるみたいですね。そして、技術点とか盛り上がり点とか、いろんな項目で採点するみたいなんです。まぁ、ぼくは芸人なんで、サウナ室の中で笑いをとって盛り上げる、というのはとても興味があるんですよね…。なのでアウフグースの世界大会にいつか出て優勝したいって思ってます。

サウナ室で、皆さんの気持ちと笑顔をととのえるのも芸人の仕事だと思うので、ご一報いただければいつでもお伺いします

- せっかくなので、万平さんからみたマルシンのいいところを教えてもらえますか?

んん〜〜〜…、んん〜〜〜……。なんだと思います?もう中入りすぎちゃってちょっとわかんなくなってますねw
一つ、思うのは、サウナストーブが大きい。湯船より水風呂が大きい。外気浴がちゃんとある。無駄なものがない。本当にサウナに特化した施設だと思うんですよね。そして、働いていて改めてこの施設いいなと思うのが、いい意味でここのスタッフはみんな適当w。大きい施設とかは、もっとしっかりしていると思うんですよ。マニュアルとかしっかりして動き方もきっちり決まっていたり。ただうちみたいなものすごく小さいところだと、口頭で「これやっといて」ですっと話が進んだり。常連さんが気軽に話しかけてくれたりとか。そもそもikiストーブにセルフロウリュウさせてくれるところとか、なかなかないんじゃないですか?距離感が近く、風通しがいいところが、マルシンの一番いいところですね。

ぼくも マルシン のそういうところ大好きです。ぜひ最後に、甲子園球場5個分はいるであろう万平さんのファンに向けて一言いただけますか?

そんなにいねーよ。熱波師から、マグ万平を知ってもらうきっかけとかできたらいいなと思ってます。なので、熱波師として、万平呼びたい、という施設があれば、ぜひお声がけくださいw
サウナ室で、皆さんの気持ちと笑顔をととのえるのも芸人の仕事だと思うので、ご一報いただければいつでもお伺いします!

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