大人日帰り入浴 | 1,400円 |
会員制リゾートホテルという性格上あまり安売りはしたくないからか、日帰り入浴であっても周辺の宿泊施設に比べかなり高い料金設定。どんなハイグレードなサウナなのかわくわくして入ってみるとごく普通。悪くはないのだけど施設の性格を考えるともう少し…と肩すかし感を抱きながらもじっくり温まってから水風呂に入るとサラサラの水質に感動。次いで露天エリアに出ると、周囲は眩しい新緑の森。少し背伸びして身を乗り出すと眼下には三滝川の渓流。緑の森の上をロープウェイの赤いゴンドラが音もなく行き来しているのをそよ風に吹かれながらぼんやり眺めていたら時間が経つのを忘れてしまった。そして再びサウナ室に戻ると、先ほど感じていたサウナへの不満もいつの間にか消えてむしろ心地よいと思えるようになって、帰る予定の時間になっても帰りたくなくなった。付け加えて水風呂の水質同様、給水器の水もおいしくて水分補給が捗った。脱衣所の体重計が銭湯や昔の学校にあった緑色のアナログ体重計なのは意図的?
扉入って右側に遠赤外線ストーブがあって室内奥から左手にかけてL字に2段のベンチがある。入って正面の下段は奥行きが短く、上段に座る人がいると下段は座れない。サンケイトレーディングの設計施工だが他施設で言われるような昭和ストロング感はなく、熱すぎずぬるすぎず、カラカラでもムシムシでもなく、まさに中庸と呼べるセッティング。テレビはなく、聞こえるのは控えめな音量のBGMとガスが燃えるかすかな音、そして外の浴槽の吐水音だけ。12分計もなく、時間を知るのは5分の砂時計だけ。静かな室内で砂時計の中で落ちる砂をじっと見つめていると心が鎮まってくる。うっかり寝落ちしそうになりながら外気浴と同じようにサウナでも時間を忘れて長居してしまった。
水温はかろうじて20℃を下回っているように感じたが、これから暑くなってくると水温も上がっていくかもしれない。特筆すべきは水質。サラサラの感触で手で掬って顔を洗うとまるで化粧水を付けているように肌になじんでいく。透明度も高く、水面がまるで鏡のように浴室の光景を映し出す。その透明度の高さゆえに汗流しカットで水面に浮かぶ汚れがごく微量でも目立ってしまう。特に名水ブランドを謳っているわけではないが、周辺は野性の動物も多く棲息する豊かな自然が残されているので必然的に良好な水質も維持されているのだと思う。
大人入泉料 | 600円 |
ラドンの泉料金 | 1,500円 |
玄関口である山上館からケーブルカーで移動して本館3階に到着。このケーブルカーからの眺めが素晴らしい。ラドンの泉の専用ラウンジでも同じ眺めを堪能できるが、何と言っても自助の湯の露天エリアでの外気浴が極上。周囲は深い森、山の麓を新名神が横切り遠くには四日市の市街地と伊勢湾。夜には夜景も。標高が高く気温が低いため、暑くない時期なら水風呂がなくても外気浴でクールダウンできる。そんな素晴らしい外気浴環境がありながら露天エリアはほぼ浴槽で占められていて椅子を設置できる余地が残されていないのが残念。湯の山温泉には絶景を謳う露天風呂を備えた宿泊施設が多くあるがサウナがある施設は少なく、本施設も水風呂がないことと狭い場所で半ば強引に行う外気浴などサウナに力を入れた施設とは言い難い。サウナの後の外気浴が広まったのは最近のことなので仕方ないが…。わがままであることはわかっているけれど、露天風呂を今の3分の2くらいにして外気浴の場所ができればと思ってしまう。
4人分の椅子が置かれただけでいっぱいの小さいサウナ。スチームは常時噴出ではないが、噴出停止中も温度低下は小さい。ラドンの泉と違ってこちらのサウナはしっかり熱を感じる。狭いのでスチーム噴出口からの距離が近く、スチームが冷める前に浴びることができる。12分程度でしっかり温まることができるが、水風呂がなく、水シャワーだけなのが残念。
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